インド舞踊と尺八

きのうはひろこさんが、キャビネにきた。
何をしにきたのか、くるまでは僕はよく理解していなかった。自分は今までインド舞踊と尺八をやってきたが、療法のようなこともやってみたい、そんな感じであった。そういえば、前世療法を受けたとかも言っていた。

で、来て話を聞くと今の自分の人生の進路に大きな迷いがあるのだという。それで、尺八の関連でパリで知り合いになった僕のところに相談にきたのだ、ということが来てわかった。

でもまだ彼女は31才だし、大丈夫大丈夫とおもった。僕なんか自分がやりたいことができるようになったのはつい最近のことである。つまり40代後半でやっとなんか自分に気持ちよくなってきた。

それまでは、さまざな思考錯誤の連続であった。で、自分の人生にいつも疑問を感じていた。自分がやりたいことはこんなことではない、自分の本当の人生はいつかくる、そんな風に感じてずっときた。彼女はまさに今それを大きく感じている、ということがよくわかった。

インド舞踊と限ると世界が狭くなる。ダンス全体に視野をひろげれば、かなり楽に人生を考えられるようになる、そんなアドバイスをした。ロンドンに行きたいということだったけど、パリとロンドン両方でこれからは考えることができる時代になってきているともいった。

ダンスコンタクトのことを話すと興味がありそうであった。さっそくYouTubeをみてみると言った。パリでの日本人舞踏ダンサーたちの話などもした。

残念だったのは、今は時間がないので、14年やってきた尺八を止めてしまうということだった。練習会でいっしょに数回吹いて、なかなかいい音を出すと思っていた。小さな女の子なのに、太い音なのである。あれは人なのか、尺八なのか、まだよくわからない。

Rentrée 2014 パリの新学期

昨日は、クレモンに頼まれていた、鼻毛刈り機を渡した。この夏、日本にいったときに、10個ほど買ってきた。一個が1000円程度だから全部で80ユーロというところだ。

クレモンは指圧の生徒で、日本で禅のお坊さんをやっていた。今でもフランスでもフランスでやっているらしい。それで、彼の和尚さんというか、先生がいるのだが、それがフランス人。その人が日本製の鼻毛そり機をほしがっているのだという。

十個の鼻毛そり機をいったいこのお坊さんたちは、何に使うのか、興味があったので聞いてみた。僕は多分それを信者たちに売って儲けるのではないか、そんなことを考えていた。

答えは簡単で、あと生きている間に必要なだけ欲しかったのだという。そう、あと十年ぐらいか。

そう思えばそうだろうが、なんとなく納得がいかなかった昨日である。